
アメリカの古い映画を見ていると、ダイナー(レストラン)にジュークボックスという音声機器が設置されているのを見るでしょう。
ジュークボックスとは大型のレコードプレーヤーです。
コインを入れることで、レコードが自動でかけられます。
この機器が登場したのは1920年代から30年代にかけて。
もともとはオートマチックフォノグラフと呼ばれていましたが、アメリカのブラックカルチャーでダンスのことを「ジューク」と呼んでいたことが由来となり、呼ばれるようになります。
ちょうど1930年代はレコードが一般層にも普及した時代でした。
また、音楽を聴くのは生演奏が主だった時代から、ラジオやテレビ、レコードで録音された音楽を聴き始めた時代でもありました。
ジュークボックスが革新的だったのは「選曲」ができたことです、ジャズ、ウエスタン、ロックンロールなど様々なジャンルから任意の曲を選べます。
アメリカでは10代の若者を中心に流行していきました。
4大メーカーという企業が現れて、今の四角い箱で内部構造が透明というスタイルも定着します。
1950年代には200曲以上をかけられるように進化します。
ただ、80年代になるとCDの登場により市場が縮小していき、今ではあまり見られないようになりました。
しかし、アンティークでレトロなデザイン性はインテリア的にも見直されるようになっており、日本でもアミューズメント企業が現在も小規模ながら開発販売して、再び注目を集めています。